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ビア・イン・パッド:基板設計と製造仕様のガイド

ビア・イン・パッドとは?#

電子機器の小型化と高機能化が進むにつれ、基板にはより高密度な配線が求められています。そのための設計手法の一つが、ビア・イン・パッドです。

ビア・イン・パッドでは、基板表面の部品パッド内にビアを配置し、パッドから内層へ直接接続します。パッドの外まで配線を引き出してビアにつなぐ従来の方式に比べ、引き出し配線を短くできます。

ビア充填の工程

一般的には、ビアを非導電性エポキシで充填し、封止したうえで銅めっきなどのキャップを形成します。はんだが穴へ流れ込むことで生じる接合不良を防ぐためです。適切な充填はボイドを抑え、均一なめっき面を得るうえでも重要です。ソルダーレジストで穴の開口部を覆う「ビアテンティング」とは異なる工程です。

ビア・イン・パッドの設計ポイント

穴径は抵抗や寄生容量への影響を考慮して選び、配置は干渉や反射を抑えるように検討します。アニュラリングの寸法も、電気接続と放熱の両面から確認が必要です。さらに、はんだの流入やボイド、はんだボールなどを避けるため、レジストと穴の処理方法を製造工程に合わせて指定します。

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どのようなレイアウトに適しているか#

ビア・イン・パッドがすべての基板に適しているわけではありません。次のような目的がある場合に採用を検討します。

高密度化#

限られた基板面積に部品と配線を収める際に有効です。パッド外に独立して配置するビアの占有面積を抑え、配線スペースを確保できます。

放熱性の改善#

発熱の大きいパワーデバイスなどから銅プレーンへ直接熱を伝える経路を作り、熱の拡散を助けます。

電気的特性の改善#

部品と内層を短く接続することで、低インピーダンスの経路を構成できます。

高周波回路への応用#

高周波用途では、接続部のインピーダンス管理や信号品質の確保に役立つ場合があります。

一方で、製造工程は複雑になり、費用や熱応力への配慮も増えます。採用の可否は、基板固有の仕様と制約を踏まえて判断してください。

製造仕様で決めておくこと#

ビア・イン・パッドはファインピッチBGAの引き出し配線を短縮できますが、開口したままのビアにははんだが吸い込まれます。量産設計では、充填、平坦化、銅キャップを指定し、仕上がったパッドを安定してはんだ付けできる状態にするのが一般的です。

  • ビアの種類、仕上がり穴径、充填材、平坦化、キャップ銅を指定します。
  • IPC-4761のType VIIに該当する構造か、別の合意済み構造かを確認します。
  • マイクロビアの深さと積み重ね構造を、認定済みの逐次積層工程に合わせます。
  • BGAや底面電極部品に必要な表面平坦度を管理します。
  • 製品リスクに応じたX線検査と断面検査の判定基準を定めます。

よくあるご質問#

パッド内のビアはすべて充填が必要ですか?

必ずしもそうではありません。ただし、はんだ付け面に開口するビアは、はんだの流出やボイドを防ぐため、通常は充填とキャップ処理が必要です。放熱パッドでは、検証済みの別の穴配置を採用する場合もあります。

基板を小さくできますか?

はい。配線スペースを確保し、高速信号や放熱の経路を改善できる場合があります。ただし、製造費用と工程管理の負担は増えます。

マイクロビアは積み重ねられますか?

可能ですが、スタック構造には製造先の工程認定と信頼性評価が必要です。レイアウトが許せば、位置をずらすスタガード構造でリスクを下げられる場合があります。